わたしを置いていくように  〜心の歩幅〜

問いで始まる静かな目覚め

最近のお散歩、
なんだか…前よりも歩きづらい。

グイグイとリードが引かれて、
わたしはただ引っ張られるように、
その背中を追いかけてる。

 

まるで、
わたしのことを置いていくみたい。

 

いつの間に、
こんなに歩幅がずれてしまったんだろう。

以前は、もっと自然に
同じリズムで歩いていた気がしたのに。

あの子の横顔が遠くて、
なんだか、ちょっとさみしい。

 

「どうして引っ張るの?」
「どうしてそんなに急ぐの?」

 

問いかけながらも、
心の奥にふと湧いた想い。

「もしかして……
急いでいるのは、わたしの方だったのかも?」

 

やらなきゃいけないこと、
こなさなきゃいけない毎日。

深呼吸も忘れて、
予定に追われていたのは、わたしだった。

心の中が、いつも
「次、次、次…」って
せわしなく動いていた。

 

あの子は、
わたしのその焦りを
まるごと感じ取っていたのかもしれない。

そしてそれを、
「引っ張る」というかたちで
静かに教えてくれていたのかもしれない。

 

わたしは今、
本当に「今ここ」にいたかな?

心ここにあらずのまま、
ただリードを持って歩いていなかったかな?

 

あの子は
いつだって「今」を生きているのに
わたしは、どこか別の場所にいた。

 

歩幅が合わなくなったのは、
わたしたちの関係がズレたからじゃなくて、
わたしの心が「ここ」にいなかっただけなのかもしれない。

 

今日は
スマホをポケットにしまって
深呼吸して、空を見上げた。

風の匂い、鳥の声、
あの子のしっぽのゆらぎ。

 

…それだけで、ちょっと涙が出そうになった。

わたしが戻ってきたこと、
あの子はすぐに気づいたみたいだった。

引っ張られなくなったリードが、
ふたりをそっとつなぎ直してくれる。

 

ありがとう


「わたしは、今この瞬間をちゃんと感じていた?」
「“歩幅”が合っていなかったのは、どこだろう?」

 

あの子の背中が、
今日も静かにわたしを導いてくれる。

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すれ違いは、心の中から始まっていたのかもしれない

ふたりで歩いているのに、なぜか孤独を感じるとき

誰かと一緒にいるはずなのに、なぜか取り残されたように感じる。
そんな瞬間、あなたにもありませんか?

愛犬との散歩中にふと感じた「歩きづらさ」感じたことはありますか。
でもその違和感は、リードを引く強さでも、道のせいでもなくて――

もっと奥にある、心の置き場所を静かに照らしてくれているようです。

 

「なんで急いでるの?」という問いが、自分に返ってきた

相手の行動にモヤモヤするとき、心の中では何が起きてる?

つい相手に聞きたくなるんですよね。
「どうしてそんなふうにするの?」って。

でもそれが、実は自分の中から生まれていたものだとしたら――どう感じますか?

焦り、不安、余裕のなさ。
相手のスピードや態度に振り回されているようで、
本当は自分自身が「どこかへ急いでいた」のかもしれません。

そう思うと、ただの散歩が、
わたしたち自身の“ここにいない心”を映す鏡になっていくようです。

 

「今ここ」にいないとき、つながりは見えにくくなる

心が別の場所にいると、目の前のやさしさにも気づけない

誰かと気持ちがズレたように感じるとき、
その理由は関係が冷めたからでも、愛が足りないからでもないのかもしれません。

もしかしたら、「わたしの心が別の場所にいた」だけだった。

やることに追われて、意識は先の予定ばかり。
その隙間に、寂しさやズレが生まれることがあります。

けれど、気づきさえすれば、自分に そっと戻ってこられるんです。

散歩の途中でふと空を見上げたとき、
「今ここ」に帰ってきたその感覚。

その感覚を大事に。

 

小さな気づきが、歩幅をそっと揃えてくれる

つながるって、こんなに静かであたたかい

誰かと心を通わせたいとき、
必要なのは特別な言葉でも、完璧なタイミングでもありません。

たったひとつ、自分に戻ってくること。

あなたが「今ここ」にいるとき、
あなたの隣にいる誰かも、ちゃんと気づいてくれます。

言葉がなくても、リードがそっとゆるむその感覚に、ふたりの信頼が宿っているから。

焦っていた足取りがふと緩んだとき、
その一歩が、またふたりの歩幅を重ねてくれるのです。

 


あなたの心に問いかけて

「いま、わたしの心はどこにいる?」
「ちゃんと“今”を一緒に感じられてるかな?」

そんなふうに、自分にやさしく尋ねる時間が、
日常の中にそっと戻ってくるきっかけになるかもしれません。

誰かと一緒に歩くその時間が、
ただの移動じゃなくて、心をそっとつなぐ儀式のようになるように――。

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🌱犬との関係に悩むとき

犬との関係に悩む時

それはきっと、「自分自身との関係を見直す時期」でもあるのかもしれません。

一人では気づけなかったことに、
誰かの言葉やまなざしがそっと光を当ててくれることもあります。

気づきは、心の静けさの中から生まれてくるもの。
犬の行動の裏側にあるメッセージを受け取りながら、
自分自身との対話を深める時間を持ってみませんか。

愛犬のまなざしは、
あなた自身のまなざしでもあります。

もし、心の奥に何かが響いたなら——
それは、あなたの中にある「ほんとうの願い」が、ようやく声をあげはじめた瞬間なのかもしれません。

あなたと犬、そして魂のつながりを深めていく旅。
心がふと動いたその瞬間から始まる旅を、静かに寄り添いながら歩いていけたらと思います。

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