鏡としての犬たち

鏡としての犬たち

その瞳が教えてくれた、わたしの後ろめたさ

外出の準備をしているとカチャッとカバンの金具が鳴るたびにふと、気配が変わる。あの子の耳がピンと立っていつの間にか玄関の前に座っていた。大きな目でじっと見つめてくる静かだけど、心に響く視線。「大丈夫だよ」そう言って撫でながら笑顔をつくるわたし...